年金資産の管理
資産運用の役割
加入者に年金給付を行うことにより、老後の生活の安定と福祉の向上を図ることを目的に事業を行っているため、基金にとって、将来にわたる年金給付の原資を確保していくことは大変重要な役割であります。確定給付企業年金の財政運営はいわゆる「事前積立方式」をとっているため、掛金及びその積立を運用して得られる収益に大きく影響されます。
実施事業所の事業主様から集めた掛金は、基金が決めた資産配分に従って、信託会社との信託契約、生命保険会社との生命保険契約等により管理・運用します。
当基金においては、信託会社を総幹事として、記録の管理、掛金・給付費の入出金の管理、資産運用の取りまとめの業務を行っています。
資産運用の流れ
基金の役割は、年金運用のプロセス全体(計画、運用、評価)について、責任を持って関与し、運用機関の能力を十分発揮できるように管理することにあります。
計画
当基金の資産運用の目的は、「基金規約に規定した年金給付の支払いを将来にわたり確実に行うため、必要とされる総合収益を長期的に確保する」ことにあります。
計画の段階では、その運用目的を明確にするとともに、達成のための具体的な運用目標を定めた上で、長期的に維持すべき資産配分割合(政策アセット・ミクス)を策定し、こうした資産運用に関する基本的な事項を「運用の基本方針」として明文化します。
運用
当基金においては、政策アセット・ミクスに基づき、投資対象区分ごとに運用スタイル・手法の分散を勘案して最適な運用受託機関を選任し、運用受託機関ごとに「年金資産の運用指針」を提示します。
評価
運用受託機関の評価は、ベンチマーク(「市場平均」を示す指標)との比較などの実際の運用成果を評価する「定量評価」だけでなく、投資方針、組織及び人材、運用プロセスなどの「定性評価」も加え、総合的に評価します。
なお、評価の結果、運用基本方針や運用機関に問題があれば、政策アセット・ミクスの見直しや、運用機関の契約の見直しを行うこととなります。
運用方法
当基金の積立金の運用は、法の規定により、次により行っています。
① 信託会社への信託
② 生命保険会社への保険料の払込み